2016年10月26日水曜日

母乳育児に失敗、で気が付いたこと

出産自体、人生を変えるような大きな出来事なのですが、その後も次から次へと新しい体験が待っています。母乳育児はその中でも特別重要な体験だと思います。

ママのための子育て情報WEBマガジン「ママスタセレクト」に、母乳育児についての記事を掲載していただきました。ご覧いただけるとうれしいです。

私の母乳育児失敗談に、助産師さんから思わぬ一言

タイトルにある通り、私の母乳育児は上手くいきませんでした。上の子は2ヶ月で断念、下の子は最初からミルクと混合でした。母乳育児が素晴らしいのは確かなことで、私は子どもに申し訳ないような思いがありました。

でも、今、冷静に当時のことを思い出すと、私の母乳育児に対する思いは、もはや「信仰」の域でこだわり過ぎていたように思います。ブログやウェブマガジン(私もそういうところで情報発信している身ですが)、掲示板、本や雑誌も。今はたくさんの情報にあふれていて、信じるに値する「これが正解」な情報にいつも囲まれています。

そういう「信仰」が育児のハードルをどんどん上げてしまっているような気がします。
「どうすべきか」は言えるのに、
「あなたはどうしたいの?」
という質問には答えられなくなっていました。情報が簡単に手に入るのは便利なようで、実は情報に振り回されて、私は不自由になっていたかもしれないな、と思いました。

今は時々、自分に聞いてみるようにしています。
「私自身はどうしたいの?」


野口由美子

2016年10月18日火曜日

赤ちゃんの夜泣き、海外では放置する?本当に聞いてみた

子育てというのは、文化的なものなので、場所が変われば、そのスタイルは違います。文化に優劣をつけられないように、子育てのやり方もどの国のものがいい、と一概に言うことはできないです。どの国も、今の親の世代による新しいやり方があったり、いろいろな流行りや考え方のバリエーションもあったりします。いろいろな子育てがある、ということを知るのは興味深いです。

そんな私の興味もあって、赤ちゃんの夜泣きをテーマに、私の周囲で聞いた話をまとめて記事を書きました。ご覧いただけるとうれしいです。

ママのための子育て情報WEBマガジン「ママスタセレクト」
海外では赤ちゃんの夜泣きは放置、じゃなかった!?意外と違った夜泣き対策の王道

赤ちゃんの夜泣きを放置する、というやり方がフランスなどヨーロッパの国では主流らしい、という話を昔聞いたことがあります。そんなことできるのかな、心配にならないのかな、と、私はちょっと疑問だったのですが、ヨーロッパのいろいろな国の人の話を聞いてみて、ヨーロッパの人も、そんなに簡単に泣く赤ちゃんを放置できるわけではない、と思いました(もし、私がフランスに行って同じ質問をしたら、放置が主流!と言われてしまう可能性は残っていますが)。

赤ちゃんがかわいくてしょうがないと抱き上げる様子や、泣いてばかりの赤ちゃんを何とかなだめようとする様子など、どの国の人も同じに見えます。子育ての文化的な違いばかりに目が行きがちですが、同じところもたくさんあります。子育て中の親というのは、みんな同志なのだと思います。


野口由美子

2016年10月15日土曜日

子どもの貧困対策、計画策定は都道府県の「努力義務」。さらなる地域格差を生むか

子どもの貧困対策法(「子どもの貧困対策の推進に関する法律」)の成立から3年が経ち、子どもの貧困問題がテレビ、新聞やネットで話題になることも増え、こども食堂といった草の根の活動も広がっているようにも見えます。その一方で、子どもの貧困問題について実感がない、という声も聞かれます。

「子どもの貧困対策法が成立した時、都道府県の対策計画策定が「努力義務」であったことに危機感を持っていたんです。」

子どもの貧困対策センター「公益財団法人あすのば」事務局長を務める村尾政樹さんは、そのような危機感からずっと地方自治体の対応を注視していました。そして、共同研究プロジェクト(首都大学東京子ども・若者貧困研究センターと日本大学、公益財団法人あすのばによる、子どもの貧困対策「見える化」プロジェクト)のメンバーとして参画し、全国的な調査を実施、2016年8月には、「都道府県の子どもの貧困対策事業調査2016」として結果が公表されました。


なぜ調査が必要だったのか

今回の調査に先駆けて、2015年に、子どもの貧困対策について各都道府県の計画策定状況を把握する調査が実施されました。計画策定済みの自治体は多く、まだ策定ができていない自治体も計画策定の予定あり、という回答がほとんどでした。子どもの貧困対策法に定められた「努力義務」はある程度果たされているようでした。

しかし、肝心の中身はかなりのばらつきがあった、と村尾さんは説明します。独自に具体的な計画を策定している自治体がある一方で、大綱(2014年に閣議決定された「子どもの貧困対策に関する大綱」)を「コピペ」しただけのような計画も見られました。

「やる気のある自治体では取り組みが進む一方で、手探り状態のまま進展がない自治体も出てくる可能性がありました。このままでは地域ごとの対策に格差ができてしまう。それならば、都道府県の取り組みを「見える化」して、他の自治体が参考にできるような良い取り組み(グッド・プラクティス)を情報として提供できたらいいのではないかと考えました。そういう目的で都道府県が実施する子どもの貧困対策事業を調査したのです。」

子どもの貧困対策グッド・プラクティスとは
震災の影響で回答が不可能であった熊本県を除き、すべての都道府県から調査の回答を得ることができ、さらに独自に新しい試みも行われていることが明らかになりました。調査結果から、特に独創的で先進的と考えられた15の事業は「グッド・プラクティス」として報告書の中で紹介されています。


(出典:都道府県の子どもの貧困対策事業調査2016
報告書)


調査から見えた、すべての自治体に必要な取り組み

さまざまなグッド・プラクティスがある中、今最も重要な取り組みは何か、村尾さんに尋ねました。

「「先ずは子どもに一番近い地域で子どもの貧困について理解してもらわなければいけない」ということがいつも大切だと考えています。」

実態に基づいた対策を行うために、まずは声を聞く仕組みを作ること。これはどの都道府県にも必要な取り組みである、というのが村尾さんの指摘です。

たとえば、グッド・プラクティスに選ばれている長野県の「子どもの声アンケート」や神奈川県の「かながわ子どもの貧困対策会議・子ども部会」などのように、子ども自身や、子どもに寄り添う団体や支援者の声を直接政策に反映させていく仕組みをすでに作っている自治体があります。貧困の実態を把握することは難しい場合も多く、「声を聞く」仕組み作りはどの自治体にとっても参考になるのではないでしょうか。


地域格差を生まないために

都道府県による取り組みは始まったばかりで、政策の効果を評価することまだできません。しかし、調査や分析を継続していく中で、より良い事業を特定していくことができるではないかと考えられます。そのような良い事業については、法律改正や国の大綱見直しを通して各都道府県の必須事業として義務化されることが、プロジェクトの一つの目標です。

次のプロジェクトでは、市町村を対象に、子どもの貧困対策に関する調査を行う予定です。調査分析を積み重ねて、地域格差ではなく、各地域に根差した子どもの貧困対策を後押ししたい。調査にはそのような「想い」も込められています。

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子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば ウェブサイト

毎月500円から継続寄付「あすのば応援団」メンバー募集中

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参考:都道府県の子どもの貧困対策事業調査2016報告書(2016年8月)
    子どもの貧困対策計画の策定状況に関する調査結果(2015年12月8日)



野口由美子


2016年10月6日木曜日

もらって一番嬉しかった!子どもの誕生日プレゼントは意外な物

子どもの誕生日プレゼント、何にするのか選ぶのは難しいと思いませんか。

子どもたちも大きくなるにつれて、だんだん自分の欲しい物をリクエストします。それを買ってあげれば、子どもは喜ぶだろうけれど、欲しがるからって何でもあげていいのだろうか、と迷うこともあります。だからといって、大人好みの知育玩具をあげても子どもが全く興味を持たずに遊ばなかったら、それももったいない話です。

私の8歳の息子と5歳の娘も、やっぱり誕生日には毎年たくさんのプレゼントをもらいます。じいじやばあば、おばさんなどの親せきや友達。

たくさんのプレゼントをもらった中で、子どもにとっても親にとっても今までで一番よかったと思う物は、

色鉛筆のセット

です。

地味だし、プレゼントしなくても持っている子が多いだろうし、あまり嬉しくないのでは、と思われるかもしれません。

下の子の5歳の誕生日に友達のお母さんが色鉛筆のセットをくれました。
もらった時は、うちの子が好きなプリンセスがついたキラキラした他のプレゼントに埋もれてしまい、本人はあまり気にも留めていないようでした。

色鉛筆といっても、子ども向けの物ではありません。画材屋さんで売っているような大人向けの本格的な色鉛筆が18色セットになっていました。子ども向けの色鉛筆より高価な物なので恐縮してしまいましたが、もっと値段の高いおもちゃもたくさんあることを考えると、おもちゃよりも価値があると考えて用意してくれたのかもしれません。


子どもも「いい物」に気づくようです


半年ほどたってみると、誕生日にもらったプレゼントの多くは使われなくなっていきましたか、その色鉛筆はいつも彼女の机の上に置いてあることに気づきました。絵を描いたり、手紙を書いたりするときは、いつもその色鉛筆を使うようになっていました。なぜこの色鉛筆ばかり使うのか娘に聞いてみたところ、

「だって、大好きだから。」

すっかり気に入っているようでした。


下の子が最近よく描く風景。お日様が黄色、ちょうちょの形など、文化の違いも感じますが。

それまでは、日本で買った子ども向けの色鉛筆24色セットを使っていたのですが、プレゼントでもらった方の色鉛筆ばかりを使っています。乱雑に扱って折ってしまうこともなく、いつもきれいに、きちんとケースにしまって大切に扱っていました。


「いい物」で子ども自身が変わる? 


プレゼントの色鉛筆で、子どもの絵の描き方も変わりました。特に違いが顕著なのは、もともと絵を描くのがあまり好きでなかった上の子です。

上の子が絵を描くと、面倒くさがって色をほとんど塗らないまま終わってしまうのですが、この色鉛筆を手に取ったら、きれいに色を塗って絵を描くようになりました。

「色を塗るのが楽しい。」

と本人が言っているのには驚きました。

色鉛筆が変わっただけで、絵を描くことがそんなに楽しくなって、こんなにカラフルで丁寧な絵を描くようになるのか、と私は感激していました。


上の子作。上手ではありませんが、丁寧に描くようになりました。



こちらも上の子作。オランダの家だそうです。


私もこっそりこの色鉛筆を手に取ってみました。色がすっと鮮やかに紙に広がり、スムーズにリズミカルに、手をもっと動かし続けたくなりました。

地味だけれど、ずっと大切に使える「いい物」。私もそんなプレゼントを子どもにあげたいと思いました。


野口由美子