2017年5月24日水曜日

決め手は何? 海外赴任と子どもの学校選び

当ブログでは、「世界で見つける子育てのヒント」というテーマでいろいろな話題を取り上げさせていただいています。その中でも、海外赴任時の子どもの学校選びについて、時々お問い合わせいただくことがあります。

私自身も悩んできたのでよくわかります。日本に住んでいた時、子どもの教育といったら、近所の保育園で受け入れてもらえるところ、小学生になったら住んでいる学区域の小学校へ、ということくらいしか考えたことなかった私にとって、海外への引っ越しは、子どもの教育が大きな問題になりました。我が家の場合、日系の幼稚園や日本人学校、現地の学校にインターナショナルスクール、といろいろな選択肢があることは、うれしいというより、悩ましいばかりでした。


ある手厳しい一言

教育の選択で何がベストなのかは、その子自身の性格や年齢、住む地域の環境、赴任期間などなど、その子自身の置かれた状況によって、全く違うと思います。誰かの経験に当てはめて決められないのですが、いろいろな人の経験を聞くことでわかってくることもあります。私もいろいろな方の体験談を聞きました。

その中で、私がとても考えさせられた一言があります。

「自分の子どもを落ちこぼれにしたくなかった。」

だから、小学校1年生から日本人学校に入れることを選んだ、とその方は続けて言いました。

現地校やインターに入ると、学校の使用言語ができるようになるまでは授業の内容もわからない「落ちこぼれ」になり、苦労することになる。それだけでなく、日本に帰国し、日本の学校教育に戻った時、また「落ちこぼれ」になる可能性は高い。語学ができるようになるから、と選択をするのは安易だと思う。第一言語である日本語をまずはしっかり身に付けてることは大切だし、日本の学校の勉強だって甘くはない。

そういう意味だったようです。

「落ちこぼれ」覚悟?

確かに本当に優秀な子もいて、現地校で飛び級するほど優秀、日本の学校の勉強もちゃんとできる、という子もいましたし、平日現地校から帰ってきたら日本の塾、通信教育もこなして、ものすごく努力をしている子も見たことがあります。

我が家は、といえば、正直なところ、どちらも中途半端だと思います。小学校3年生の上の子が、もし今日本で小学校に入ったら、多分授業についていくのに精一杯で、とてもではないけれど、良い成績は取れないと思います。だからといって、英語ができるかといったら、そうでもありません。ちゃんと通用する英語ができるようになるには、子どもの間だけでなくもっと大きくなるまで勉強しないと身に付きそうにもありません。

確かに、私の子どもは、ある意味、落ちこぼれを経験してきていると思います。そういう遠回り、日本にいたらしなくてもいい苦労を経験することが子どもにとって何を意味するのか、この方の言っていたことは手厳しいですが、的を射ていたと今になって思います(ご自身もいろいろ思うところはあったのでしょうけれど)。


自分の答えはどこに?

そんな「落ちこぼれ」を経験する意味、私が答えるとするならば、弱い立場の子の気持ちがわかるようになってほしかった、ということになります。クラスに言葉もわからない転入生がやってきた、友達の輪から浮いてしまって遊びに入れない子がいる、勉強がわからず戸惑っている子がいる、自分自身がそうなった体験は子どもにとって鮮烈なものだったと思います。そこから、次に、そういう子がクラスにいたら自分はどうするか、一緒に考えたかったのです。

私の考える答えはだいぶ変わっていると思いますが、日本の教育から一時的に(完全に、ではないので悩みが複雑になる部分がありますね)離れることの意味を考えるひとつの視点になると思います。


野口由美子

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