2018年4月26日木曜日

やる気を出させる言葉となくす言葉

子どものやる気を出させるには!? としょっちゅう頭を痛めている私ですが、ついこの間、やる気を出す秘訣を教えてもらったような体験をしました。


学校行事は、親の「やる気」次第


私が住んでいるオランダは国王の日ムード(4月27日はオランダ国王の誕生日で、日本の天皇誕生日とは違い、かなりのお祭り騒ぎになります)。子どもたちの学校でも国王の日にちなんで、オランダの昔ながらのゲームをしてお祝いする行事があります。

こういう学校行事に必要なのは親のボランティア。ゲームの準備や後片付け、子どもの補助をする手伝いが募集されます。

私の印象では、保護者の参画度は完全に3つに分かれます。

  • 学校への関心が高く、「もちろんやります!」と当然のことのようにいつも参加する「レギュラー」
  • そこまではできなくても、「何もしないのも悪いし」とか「学校に来ると子どもも喜ぶし」とか思いながら、可能な限り参加する「準レギュラー」
  • 何もしない、または、できない「完全不参加」


学校運営をみんなで公平に分担しようという考えは全くなく、やる気のある人がやれば良いというのが信念(本来ボランティアってそういう意味なのでしょうけれど)のようです。でも、やはり親のボランティアがうまく集まらないこともあります。

今回の国王の日イベントはボランティアの集まりがあまり良くなかったようです。


やる気がなくなる言葉


私は、というと、熱心に働く人の傍で何もしないのも決まりが悪いので、「都合がつけば」参加している「準レギュラー」で、今回は事前準備の協力を申し出ました。

作業は、子どもがゲームをする度にスタンプを押す台紙作りでした。協力できる親が家に材料を持ち帰って作ります。

私はボランティアを取りまとめている受付の方のもとへ、材料を取りに行きました。

「あの、国王の日の準備で材料を受け取りに来ました。」

「あなたが担当ね。はい、これ。見本と同じように作って月曜に持って来て。」

と早口で事務的にそう言うと、受付の方は私に材料の入った袋を手渡しました。その袋は予想以上に重く、

---これ全部私ひとりで作るのかあ。そんなに時間取れるかな、ちょっと困ったな

と内心思ったのですが、受付の方は忙しそうで有無を言わさぬ感じです。私も返す言葉もなく、重い袋を受け取るとそのまま退散してしまいました。

私は、仕事を押し付けられたような、ハズレくじを引かされたような気分でした。もっと他の人も手伝えば楽になるのに、と恨みに思ってしまうと、その日は手をつける気もなくなり、材料はそのまま放置してしまいました。


やる気を出させる言葉


翌朝、受付の前を通ると、昨日と違う担当の方がいました。彼女になら、私のこの状況がわかってもらえるかも、と私は受付で言ってみました。

「昨日材料を受け取ったのですが、ちょっと多すぎて困っています。」

彼女は明るく言いました。

「そんなのいいのよ! できない分はそのまま私に戻してちょうだい。私も暇な時間見つけてやれるし、子どもがアートの時間にやってもいいと思うのよね。どうにかなるから。できる分をやってくれるだけで本当に助かるから。」

昨日とは全く違う言葉に、私はほっとしました。でも、彼女が残りの作業を引き取ることになるのだろう、ということもなんとなくわかりました。

まずはどれだけできるかやってみよう、と私は家に帰って材料を広げました。膨大な量に思えましたが、実際に数えてみたら80枚分。台紙を貼って、紐を通して縛って、試しに1つ作ってみました。時間を計ってみたらせいぜい40秒。全部作っても1時間もかからない。実は大した作業ではなかったわけです。手をつける前に、やる気をなくしていた時にはわかっていませんでした。

結局私は、「できる分だけやればいい」と言われていたのに、全部の作業を終わらせていました。

完成品。
当日は、子どもがこの台紙を首から下げてゲームをするそうで、地道な作業でしたね。


締め切りの月曜に、できた完成品を受付で手渡しました。

「ありがとう! 助かるわー!」

受付の方はとても喜んでくれました(私のやる気を出してくれた方です)。感謝されるとやっぱり私もうれしかったです。

今回のやり取りで改めて実感しました。声の掛け方ひとつで、相手の気持ちは大きく変わってしまいます。これって大人も子どもも同じかも、とふと思いました。


大人も子どもも同じこと?


「手伝って!」

と子どもに言うと必ずと言っていいほど、

「えー、嫌だよ、今マンガ読んでるんだもん!」

と、うちの場合は全くダメです。でも、

「ちょっと助けてくれる? 今ママ、他にもやらなくちゃいけないことがあるから、できないの。全部できなくてもいいし、後からママも一緒にやるから。」

というような声掛けだと、息子がまず、仕方ないか、という感じで黙々と手伝い始め、いつの間にか娘も一緒になってやっている、ということが多いです。

子どもでも大人でも、相手に何か頼むときはちょっとした気配り、大切にしたいです。


野口由美子

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